庭に降りる階段。
以前の記事にあるハンモックのベランダから、この家の庭に出られるんだよ。 実は庭に行けば本来のイメージ通りのハンモックがあるんだ。 ユーマの右側あたりの木にぶら下がってる。リンゴの木だったかな? 本物があるのになんでベランダにも置いたのか、謎だね。 理由は聞いてないんだけど、時間によってはベランダのほうが日が射すからかな? 奥に見える小屋は、物置。みんなで庭でくつろぐとか、ガーデンパーティーする時とかの、椅子とかいろいろ入ってる。プールサイドにあるような大きい椅子がいっぱい。 こういう味気ない系の物置は、チロルの家では珍しい方かな? だいたいは、丸太小屋みたいなかわいいタイプが多いよ。 そうそう、階段の左側の葡萄に気がついた? この家はあの手作りバーベキュー&葡萄ジュースの家だよ。 庭の大きさは、東京都心の一戸建てが6軒くらい建てられそうな勢いだから、 いろんな樹木や大きな家庭菜園とかもあるんだ。 これで賃貸で、チロル州では大きめの街中にあって便利だったりもして、なんかもう賃貸の次元が違うな…と思ったりするよ。 ヤウゼ(お茶会)が終わった後、ここの庭に椅子を並べてのんびりおしゃべりしたり、編み物したり、ピクニックシートに座って遊んだり、いろんな楽しみ方をするんだよ。 東京みたいな便利さはない街だし、冬は極寒だけど、長所はそれぞれ。 チロルの人たち(私の周りの人達)は、良いところを楽しむのが上手だと思うんだ。 足るを知る者は富む。 倹約というよりも、消費しなくても心が満たされているんだ。 それがここの文化なんだと思うよ。 無い物も多いのに、子供も大人も、満ち足りている。 ではでは、またね。 (●´∪`●)/ Tschüss〜! 凝り性で働き者。そんな国民性を背景に、優秀な工業製品を生み出してきたと評判の高いドイツ。 チロル州もドイツ語圏で真面目な人がとっても多いけれど、地理的にドイツとイタリアに挟まれているせいか、もっと「人生を楽しもうよ感」がほどよく混じっている気がするんだ。
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暖炉上部にある、不思議なくぼみ。 角度を変えると、深さのある小さなドンブリらしき陶器が埋め込まれていることがわかります。 これはなんのためにあるのでしょう? うちのダンナくんに聞いたところ「くぼみをつけることで、暖炉の表面積を増やして、熱の放射を効率よくします。部屋がもっと暖かくなります。」とのことでした。 文化価値のあるとても古い家の暖炉にもくぼみがついていたので、この知恵は昔からあるようです。 昔のチロル州は長い冬の間を雪で閉ざされていたため、谷ごとに様々な文化があると聞いていますが、様々な多くの古い暖炉にもくぼみがついていました。 チロル州それぞれの谷から集めてきた、とても古い農家の家などを保存する野外博物館に行ったことがありまして、その時に撮影した暖炉がこちらです。 あれ? さきほどの暖炉と似ていますね。 埋め込まれている絵柄のタイルといい、やっぱり伝統が受け継がれているようです。 同じ博物館で、別の古い家の暖炉も撮影しました。 こちらは少し浅めですが、やはりくぼみがついています。
(なお、他の家ではくぼんでいないフラットなタイプもありました。) ところで、この暖炉には火を燃やして薪をくべるための扉が見当たりませんが、ちょうど子供の頭で隠れているわけではなく、隣のキッチンにあったと思います。つまり、この暖炉は部屋をまたがっているのです。 こういったとても古い家は、少ない燃料で家全体が暖まるように、実にうまく設計されています。 キッチンで使う調理用の火の熱を、隣の部屋の暖炉にもまわして、そしてさらに他の部屋にも熱が伝わるように、煙突が2階の部屋にもうまく配置されている家を多く見ました。 チロル州は気候的に贅沢できない歴史が長かった分、長く厳しい冬でも上手に楽しく暮らせる文化があるように見えます。 現代の今でも、薪の蓄えや家の修理など越冬の準備は、秋の終わりまでに済ませておきます。トラック運搬上の理由なのか、雪が降り出す前の早め早めに薪を買うほうが安いそうです。 そういった「実際に目で見た知識」もあったので、アメリカ人の友達と暖炉の話をしていた時に「暖炉のくぼみってさ…」などと話し出してみたのですが、 「ああ!それ、私も知ってる!リンゴをいれておくためでしょう?」 と言われました。 彼女のお義母さんはチロルに住んでいるスイス人なのですが、「お義母さんは、りんごを入れるって言ってたよ。」とのこと。 私は英語でうまく説明できなくて、一緒にいたうちのダンナくんから彼の熱効率説をかわりに説明してもらったのですが、彼女自身がチロル州でもスイス出身でもないから、結局なんのためのくぼみなんだろうねー?とみんなで笑って終わりました。 チロル州内でも谷ごとに文化が違うくらいだから、スイスだと何かのためにリンゴを入れるのかもしれませんね。 というわけで。 長くなりましたが、あの不思議なくぼみは「部屋をもっと暖かくするため。」もしくは「りんごを入れておくため。」かもしれません。 おしまい。 それではまた次回! (●´∪`●)/ Tschüss〜! このあたりでは一般的な家族用の賃貸アパートメントだから、どこでもよく見かけるタイプの暖炉が備え付けてありました。 燃えている薪が見えるような暖炉ではなく、内側で燃えている火の熱が伝わって、暖炉側面の壁がほんわり暖かくなるものです。 冬は外の気温が昼間でもマイナス16℃位ですが、暖炉があると家中がとっても暖かくなります。 ちなみに、下のオレンジ色の柄は、ストーブに沿った椅子になっています。 ストーブを左横から見ると、薪をくべる小さな扉がついています。 (逆光で、暗くてすみません。(●´∪`●;) ) この中から外へ直結した煙突があって、燃焼の為の換気は必要ないです。ただし、サンタクロースは通れなさそうです。 扉部分も細工が凝っていて、拡大すると こんな扉と こんな扉がついていました。 普通の賃貸なのに、いろいろ凝った細工がほどこされてるなぁと思って、「どうしてこんなに凝ってるの?」とうちのダンナくんに聞いたら、なんでそんな疑問が湧くの?みたいな顔をして、「そのほうがステキで、気分がよくなるでしょう?」と答えてくれました。 椅子近くの側面には、ひとつひとつ柄の違うタイル(?)が埋め込まれていました。 暖炉に火が入ってる時にタイルを触ると、結構熱くなっているので注意していますが、やけどをするほどではないです。 ところで、暖炉上部に丸い窪みがあったことにお気づきでしょうか? あれはそういうデザインなのではなく、ちゃんと理由があるのです。 そのお話はまた次回に! (●´∪`●)/ Tschüss〜! |