Alpen Hausfrau
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あふれだす希望。きっと今度こそ。

6/11/2013

1 コメント

 
(前回の続き)

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「あの街に、ハイジが好きそうなお店があるのよ。知ってる?」

体を壊して思うようにならず、心身が疲れ果てて、
もう気持ちから負けて「最後の一葉」状態だった私を、
恐らく元気づけようと、某さんがそのお店に連れていってくれました。


わぁ…!なんだ、ここ! (°Д°;≡°Д°;)


店内はこの辺りの土地らしくない、個性的な内装やインテリアで、不思議なものばかり。

ここも古そうな建物でしたが、あの童話のようなお店とは全く違う路線で、
東京にあってもおかしくないオシャレ感!しかも本物!ヨーロッパ!みたいな感じで、
このお店をすぐに大好きになってしまいました。


店内の本棚には、たくさんの画集や美術雑誌。
そしてなぜかたくさんある………見本帳??

店員さんに聞いてみると、オーナーの本業は某クリエイティブ職。
なるほどそれでと納得しつつ、むさぼるように知識を吸収。

ああ、こんな場所があったなんて! 楽しいよぅ!  (つд`。)・。ゲホゲホ



いつの間にか店内いっぱいになった常連のお客さんたちも、
当然、それぞれ何かを創り出す人たちでした。

田舎で数少ないこの貴重な場所に
四方八方からみんなが集まるらしい人気店でした。


彼らと少し話して、私も物作りの人間だということがわかって、
「日本のアーティスト」として、この新しく知ったコミュニティーに認識され、歓迎されました。

場所や人が変われば、価値も変わります。
彼らにとって、私の路線は「アート」らしいです。(笑)

アーティストだなんて、気恥ずかしいというか、
「商業デザインなんかアートじゃない」という純粋芸術の人にぶっ飛ばされそうですが、
自分の作品の理想を他人の評価に委ねるくらいなら、自分で自分をぶっ飛ばしたくなります。
他人は他人。
そんな肩書きやカテゴリーなんて、どうでもいい。

私はもう、自分が追い求めているものを目指して、ただただ作り続けるだけです。

(今、書いてて急に思い出したんですけど、いつぞやのXさんご夫婦とはすでに仲直りしてます。ご心配おかけしました。
 時間がたってから思い直して、私が悪かったと謝ったんですけど、それでお互い謝って、一件落着しました。余談まで。)



そうして、このお店に大感激している私を見て

ここへ連れて来てくれた某さんがうれしそうに
実はこの店内の一部スペースは
月単位で借りられるんだよってことを教えてくれました。

お店の人も「アーティストは大歓迎よ!」と言ってくれました。
大歓迎されるなら、その肩書きもやぶさかではありません。むふー。 (・∀・)え?なぜ上から目線?


何この全てが揃いすぎてる幸運は!と、思わずガクガク震えました。

こんなステキなお店で「気軽にお試し店舗ごっこ」みたいな、大きなチャンスです。
それでもしも、良い結果を出せれば、本格的なお店に向けて、
論理的にみんなを説得できるかもしれません。

しかも、オーナーも来店者も、ある意味、一般客ではありません。
もしかして、思わぬ次の扉が開くかもしれません。

全てが揃いすぎている幸運に突然包まれて、夢がふくらみました。



その日から、思案が始まりました。
どうすればリスクを少なく、資金もなるべくかけずに合理的に、全てが成り立つのか。

体はまだ全快せず、また悪くなったりでしたが、
頭の中は、自由です。
この難しいパズルを解くことに夢中になりました。


最後は指くらいしか動かせなかった義母が、それでも心が満ち足りていたことを、
その自由をほんの少しだけ、わかったような気がしました。

Picture
実行してみなければ絵に描いた餅でしたが、ついに正解らしきものをはじき出し、
希望があふれてきました。

「アイディアだけじゃなくて、本当にやってみよう!」


もし、もしも、それらがうまくいって、安定した定期収入の基盤が将来できるなら、
ずっとここに暮らし続けられるかもしれない。

息子をドイツの学校に通わせ続けられるかもしれない。


回想している今思えば、
それら希望は、私にとって餅どころではなく、
それこそ絵で描かれた最後の一葉でした。


きっとできるよ、きっとこれで全て、全部うまくいくんだ!

体が少しずつ回復すると共に、
必要な物を揃えるため各所へ連絡をとったり、
友人たちからアドバイスをもらったりしました。

その時間をつくるために、他の嫌なことの時間を削っていったりしました。
少しずつ少しずつ、準備をしていくこと自体がもう、楽しかったです。



だって、きっと、やっと、うまくいくんだもの。

壊れかけの体から、どんどん溢れ出す希望。




そう、今思えば、

そのお店が突然閉店することも知らずに。


(つづく)



1 コメント
まる
6/11/2013 13:11:17

えっ!えー!!!!そ、そんなぁ~。せっかくいいところを見つけたのに…結局、実現しなかったのでしょうか(つ_;)

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    Author

    AlpenHausfrau Heidi
    アルプスの主婦ハイジ

    ドイツかオーストリアあたりをウロウロしている。絵を描くこと、文章を書くこと、笑いをとることが好き。
    一児の母。


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