どうしてドイツアルプスのママたちが復職してからも楽しそうに暮らせているのかが、今の暮らしになってから自分なりにわかりました。結局のところ、たぶん彼女達は、それほど大変じゃないんです。
自分で自分を大変なところにへ追い込んでいない。 そして、それが許される社会。というかそれが当たり前の社会。 フルタイムで働いていると、だいたい、帰宅から子供が寝る時間まで3時間程度ってところでしょうか。 そして、家事に使われるママの作業時間はというと、料理、食事の後片付け、部屋やお風呂などの掃除、洗濯したり畳んだり等々、全部を足した合計時間がだいたい実質20分程度ってところでしょうか。 残った自由な時間は毎日約2時間半ほどありまして、ゆっくり食事をしたり、のんびり子供とおしゃべりしたり、一緒に遊んだりできます。ここの幼い子供がいる多くの家には、テレビがありません。 周りも静かだから、そんな穏やかな状態だと、十分ゆったり長く感じます。 静かで、穏やかな夜。 誰も慌てていないこの2時間程の静かなリラックスが、温泉旅館にきているような気持ちにさせてくれます。 だから他の時間が忙しくても、意外とのんびりとした感覚で暮らすことができます。 この貴重なひと時の為に、部屋を清潔に毎日掃除しているとも言えます。埃が積もった温泉旅館はありえない。 それはきっと土地の違いはなく、東京の家のリビングでもできること。
清潔で整理整頓されたキッチンやリビングは、この暮らしの基本中の基本です。
短時間で家事が済むように、暮らしが整備されています。 食洗器や洗濯機など、基本的に家事は機械まかせですが、でも、もし仮に、食洗器等の必需品が足りなかったとしても、他を調整してリラックスタイムは多めに絶対確保します。 ちなみに、単純に、大急ぎで作業したり、時間短縮のために走るのは、ストレスの負荷が高いので、逆効果です。 恐らく何百年も代々で時間を大切にしてきた人達の文化、その知識ノウハウは、かなり成熟しています。 便利な現代の機器を取り入れることでさらに進化を続けていて、より楽に、より楽しくすることはできますが、それら現代の機器が今の自分の暮らしには無かったとしても、できる方法は当然あります。むやみに我慢し続けません。 周りの人たちを見ている限り、目先の小銭の節約に励むよりも、合理的に時間を大切にするほうが、結果的に毎日の暮らしだけでなく、貯金も人生も豊かになるようです。 毎日、どこのママだって大変なことや面倒なことが発生するけれど、取捨選択して、整理整頓された清潔な部屋で静かにリラックスできる時間があると、人生が楽になります。
まず、時間の考え方が、まず根本的に違うって確信しました。
例えば。 「たった3時間で、何をどれだけ、どこまでできるか?」 という考え方で、ぎゅうぎゅうにギリギリ目一杯詰め込んで、全速力で走り回って、 心身クタクタで、「今日もいっぱいできた!」と満足するのか、 「3時間しかないから、そのうちの30分だけ家事をしよう。どうやって済ます?」 というスタートで考えて、家事は圧縮して終わらせて、 確保した2時間半、子供とゆっくり遊んで(=勉強して)、自分もリラックスして、「今日もいい一日だった」と満足するのか。 どんな方法でもきっと間違いも正解もないけれど、私は後者を選びました。 (あなたが前者だとは言ってませんよ、念のため。) 家も元旦レベルで一度ガッツリ掃除が済んでいれば、通常運転で大変な掃除をすべき場所が特にありません。 リラックスの為の時間を削ることは、ここでは自分や家族を追い込む自滅行為です。 だから時間が確保できなければ、毎日の項目をいくつか削るしかないです。 ギュウギュウの毎日から逃げられない状態になる前に、楽に暮らせる方向へ回避します。 苦しくなる確率が高いほうへ行けば、大変になるのはわかってるんだから、できるだけ早々にやめる。 朱に交われば赤くなるから、最初から朱に近づかない。だから赤くならない。 大人が暮らしの中で子供に教えています。どうすればギュウギュウの暮らしから回避できるのか。 ドイツの小学校は無駄を削りに削っているので、子供たちはそのシステムの中でも、短時間で成果を得る訓練を毎日しているようです。だから長期休暇だらけでも、毎日お昼ごはん前に学校がキッチリ終えられるんですよ、きっと。 先生も残業せずに済むように逆算した分だけ働いて(雇用して)、無駄な時間も税金もつかわない。 短時間で成果を得ること。 子供はそれを学んで、大人になります。 大人も子供も、限界までがんばる必要は全くない。 そんな考え方の土地です。 学校の勉強以外に、日本語の勉強を毎日10分やる約束を息子としています。勉強らしい勉強は長時間やる必要がないし、日本語の勉強を嫌いになられたら元も子もないから。 もし日本に住んでいたら、毎日ドイツ語を10分勉強していたでしょうね。
そして子供がベッドに入った後は、自分も勉強。
クタクタだととてもできないけれど、リラックスして休んだ後は、またがんばれます。 でも今はなるべく短時間だけ。 休みも確保することは、断じて怠け者ではないです。 多くの大人たちは時間を確保して勉強して、知識や能力を磨いて、人生を豊かにしていきます。 私は現状を変えたいので、勉強したい科目はたくさんあります。 もちろん(´・д・`)ヤダ!めんどくさい!難しい!、だけど、自分が思い描く未来への通行料みたいな感じ。 理想の暮らしはまだ遠いから、ジリジリとでも近づきたい。 暮らしを変えたければ、まず自分が変わらなくては。 がんばります、ニッポン。
[こうこく]
品切れしていたメンズのレギンスが、再入荷してました。 冬の静かな夜に、ゆず湯のお風呂や、蜜蝋キャンドルのひととき。
3 コメント
国境が近い南ドイツ。
昨年9月から、一気に、治安が悪くなった。 どんな音だったか記憶になかったパトカーのサイレンも、今では頻繁に聞くようになった。 「歩いてた外国人に道を聞かれたんだけど、 ドイツ語も英語も全く通じなくてさ、交通機関を教えようにも全財産がたった5ユーロだったんだよ!? どうやら、海からここまで歩いてきたらしいんだよ。 (大きい町への)方角だけ教えてあげたんだけど、この先、どうするつもりなんだろう……?」 などと、友人(ドイツ人)が言っていた。 連日のサイレンも納得。 難民申請をするにしても、遠くの大きな町まで行かないと、それはできない。 海からドイツまで歩くこと(最短でも東京-大阪間くらいの距離で、しかも欧州アルプス山脈越え)に比べればたいした距離ではないけれど、所持金5ユーロ(約635円程度)では何とも心もとない。そりゃあ治安が悪くなって当然だと思ってしまう。 ちくしょうメルケルめ~!!と多くの人が思いそうだし、支持率急降下なのも当然なわけで。 米国デトロイトとかに比べればずっと治安は良さそうだけど、 やはり昔から穏やかに暮らしてきたここの人たちにとっては、実に不安らしく、露骨に警戒している空気が漂う。 そうよね、私も外国人には気をつけなくちゃ……っていやいや、私も外国人。 時々、切ない。 数年前から既に地元コミュニティに入っていたことが救い。 でも地元から少し離れれば、知らないドイツ人から露骨に白い目で見られることもある。 サイレンの頻度を思うと、それも仕方ない。 治安の悪化と共に、目立つ壁へ落書きがされるようになった。 どこの国でも社会が荒廃し始めると、やはりそうなるものらしい。 ある日突然そこに大きく書かれた衝撃的な言葉を読んで、思わず息をのんだ。 内容は差し控えるが、 「ああ、私は確かにこの目で歴史を見ている。」 見た瞬間、そう思った。 写真に撮ろうかと思ったけれど、それすらも怖くなってやめた。 ちなみにその落書きは、24時間以内に白ペンキで消されていた。 何だ何だ、渋谷の町内会か?と心の中でツッコミつつ、それは単純に、みんなも読みたくないのかもしれないと思った。 心の中の恐怖。 恐怖が生む、憎しみ。 壁は白く戻っても、あの汚い落書きが私の頭の中に薄暗く残っていた。 これからドイツとオーストリアはどうなっていくのだろう。 正直、社会がこんなに急激に悪化するとは思ってなかった。 でもとりあえず、できることからひとつひとつ、目の前のことをクリアしていくしかない。 とりあえず今を乗り切らなければ…。( ; ω ; )=3 のんきな旦那君から 「がんばってー、ニッポン!」と言われた。 [あとがき] 忙しい毎日にもやっと慣れてきました。 風邪をひきつつも、私は元気です。旦那くんも息子も。 落ち込んでる場合じゃなく、ホント、感情は整然とファイリングして戸棚にしまいました。 お気遣い頂いてしまってすみません。(*_*; 逆風の異国でシングルマザーもどき。しっかり自立しなくては…。がんばります、ニッポン。
[こうこく]
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小さいお店がゆえに、さよならセールの勢いですが。ははは。
「変わりますセール」かな。 (*'ω'*) (-_-) え、リニューアルセールでよくね? 関係者各位ご迷惑がかからないようにゆっくり縮小を続けてきましたが、変化!の一歩手前へついに到達。 ちなみにAmazonのほうも、MAX50%OFFセール、開催中です。
新年の瞬間、視界いっぱいに花火が上がった。
人家が多い街中から観るのは初めてで、壮観だった。 家々の庭先や道端に集まって、花火の打ち上げを楽しむご家族たち。 田舎は街灯が少なくて道はほとんど真っ暗でも、彼らの様子が見えるほど花火は明るかった。 楽しそうな彼らの姿が花火の光で浮かんではまた暗闇に消え、また浮かんでは消え。 屋根の上からその光景を眺めていて、気づけば涙がこぼれていた。 2015年は残り僅かの頼みの綱が、根こそぎ奪われた年だった。 楽しかった思い出も一緒に全焼。 小さな幸せと大きな悲しみの1年が終わったと同時に、早速、2016年スタート。 今年はどんな目にあうのか。 反射的に、まだ知らない未来にゾクッとした。 オリンピック開幕でもあるかのような華々しい花火の美しさで包みながら、 さあさあもっと進め、お前に休んでる暇はないぞと、神様が強引に私の背中を押した気がした。 日本には八百万もの神々がいるというのに、私の担当はドSか? どうしてこんなことに……。 誰を気にすることなくそのまま花火を見ながら嗚咽をあげていた。 私の周りは暗くて、光のほうからは見えないだろう。 アンデルセン童話のマッチ売りの少女は、こんな気持ちで眺めたのだろうか。
旦那君と息子が少し遅れて来て、泣いている私を二人が両脇から抱きしめてくれた。
家族がいてくれて本当によかった。 もう過ぎ去ったことに負けられない。 いや、それとも負ければもっと楽になれるのか? 異国の暗闇の中でそう思った。 「もう、これ以上、失いません。 これ以上、悪くなりませんよ。だからこれから良くなります。」 旦那君にそう声をかけられて、いや、まだ大切な最後の砦、旦那と息子がいるじゃないか、数十年来の友達だっている、誰かを失ったらどうしよう、いや、私自身だってこの先どうだかわからない、と思った。 旦那君は自分たちが絶対いなくならないことを前提に話している。
多くの人は明日も生きていることを当然として今日を暮らしている。
以前、発言が暗いと話題になった芸人(ソラシド/本坊元児さん)の名言「どうせ、明日も、今日なんだろう?」という言葉をふと思い出した。 最初にそれを読んだ時は、暗い、暗すぎる、なんとまた研ぎすまされた秀逸な言葉だろうとその表現力に感心したのだけど、今は、これは実は、ポジティブな言葉だったんだなと思う。 明日も、今日が続くと思っている。 明日も当然、自分が生きていると思っている。明日は今日よりもっと悪くなることすら想像せずにだ。 なんだ、十分ポジティブじゃないか!
毎日の全ては、自分にも一般的にもごく普通のことが、当たり前のことではなくて、幸運によってできていると思う。ここ数年つらいことが多すぎたし、以前から普通の小さな幸せを有り難く思ってはいたけれど、ここまで実感したくはなかった。
実際、ドイツアルプスやチロルアルプスの人達が、こんなに楽しそうに暮らせているのは、人生は大変である前提だからだ。たぶん厳しい気候の文化だからだと思う。人生は大変で辛く苦しいことが多いからこそ、だからこそ、みんなは現実を直視して貴重な時間を無駄にせず、人生を謳歌し、幸せに楽しく暮らしている。 2016年は今までにないほど頑張ろう。きっと。 繊細ポンコツな体の健康に注意は払いつつ、でももう、これ以上負けられる余裕もなく。
[あとがき]
正月早々、泣いた話で恐縮ですが、のんびり暮らしから急転換になるターニングポイントなので書いておきます。 劇的ビフォーアフター。なんということでしょう。ハイジが真っ黒になったではありませんか! 計らずもレモニー・スニケットになってきたような。はははは。 予想外に更新が長期間途切れてしまった中、こんなムダ更新全然いらない人もいるかもですが、ごめんなさい。 欧州アルプスにはたくさんのヒントがあって、誰かの役に立てるはずだからコツコツ続けたいです。でも、個人の楽しみである趣味サイトだから、しょうもないダラダラ記事も更新。 共働き通常運転の他に毎日の改善もしつつ、さらに趣味ブログ更新とまではなかなかたどり着けず…。たくさんの方々のご質問にも全く返答できておらずすみません。出し惜しみや意地悪じゃないです。 これからは、短い記事をマメに更新することで、読みやすくもなるかも?と思ってます。 あ、そうだ。今回の記事は、終わったことの記念碑です。 私の悲しみについては何事もなかったようにスルーでお気遣いなく。 とにかく形勢を整えて現状問題を打破することに集中しなければと、結構冷静です。 というのも旦那君は新年早々単身赴任へ行く為。 何週間もの海外出張は今までも何度もあったけれど、長期間を私1人で親として全ての問題をクリアできるか正直怖いです。しかも冬スタート。 何事もルール厳守、斟酌が一切ないドイツで、母一人子一人、フルタイム働いて毎日の新しいハードルをクリアするには、堂々巡りの愚痴や悲嘆に暮れる余裕は全くなく、なんとか生きていかなければ…。そんな新年。 ああ、今年こそは良い年となりますように。 全ての人たちが、今までにないほど幸せに楽しく暮らせる一年となりますように。
[こうこく]
冬の大バーゲン、始まってまーす。
[再入荷]
ゆず湯の香りに癒されるリピーター、続出。キャンドルも同じく好評リピです。 |
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AuthorAlpenHausfrau Heidi ■免責事項 当サイトに掲載された記事情報及び意見や見解は、個人の感想レベルであり、その内容について何ら保証しません。情報の間違いなどに対して一切の責任を負いませんのでご了承下さい。 Archives
7 月 2020
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