ダンナくんはユーマを とっても愛していて、大切にしていて、 いつも一緒に楽しそうに遊んでいる。 ユーマの変化や心をいつもよく見ていて、 子供のことをよくわかってる人だなぁと しみじみ思う。 私はそこまでユーマとうまく遊べなくて あんまりにも2人が楽しそうだから 昔はダンナくんの能力と愛情が なんだかうらやましいなぁとさえ思ったりした。 そんなある日、 ユーマと私、 どっちをもっと、愛してるか聞いてみた。 遥か昔、何かの流れで面白半分に 初めて聞いたときは、 私のほうを選んでくれた。 親子と夫婦の愛情に優劣なんかなくて あくまでも話の流れの冗談で聞いたのだけど 真面目にそう返されて こんな宝石みたいな子よりも、更に愛してくれてるのかと やっぱりなんだかうれしかった。 でも いつの頃からだろう。 ダンナくんが迷わず 「ユーマ」と答えるようになったのは。 ああ、そうだよね。 ユーマは本当に愛らしい子だもの。わかる。 愛情が増していくのは、私も同じだもの。 そして 日が経ったしばらく後に そういうのって変化するものかなと 一応また聞いてみた。 ねえ、どっちをもっと、愛してる? 「ユーマ。」 ああ、やっぱりそうか、そうなのか。 結婚してずいぶんたったし、 「ハイジ!」と答えられることは、もうないのかな。 世間一般みたいに 私たちもこうして恋人同士から 普通の夫婦になっていくのかな。 よくある図式のように、子供が中心となって 私たちも「夫婦」になっていくのかな。 ふと思いついて ある日 もっと聞いてみた。 どうして、ユーマのほうを もっと愛してる? 「いまのユーマは、
ハイジよりも、 愛が必要ですから。」 にこやかに、そう言った。 そして続けて、 「ユーマは 愛がない暮らしを、まだ知りません。 愛が必要なんです。」 そう言った。 ああ、そういうことかと思った。 ユーマが成長して巣立っていって いつの日か、また聞いたら また答えは違うんだろうな、と思った。 愛に順番なんか必要なくて それなのにいつも ダンナくんが真剣に答える真面目さがおかしくて 繰り返すお約束のギャグとして 「ユーマです」を面白半分で聞いていたのだけど なるほどなあと思った。 ハイジだよと答え続けられるよりも、うれしかった。 それ以来、この質問はしていない。 冗談で言う気もなくなった。 おばあさんになってから また聞いてみようかなって思ってる。
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近頃、一日中ずっと、雪か雨が降っています。 空は灰色で、近くの山も隠れて見えなくなるほど霧も多くて、全体的に無彩色です。 ボンヤリとそんな光景を眺めていました。 歩く人も車も明らかに少なくて、視界の中で動くものは川の流れだけ。 水面では、ゆっくり、ゆっくりと、雪の塊が流れています。 ふと、その雪の塊たちが雲に見えました。
足下に青空が広がっているように見えました。 静かな冬のひとときでした。 アメブロ版のブログはそのまま継続しつつ、こちらで「アルプスの主婦」のイラスト入りの文章を書こうと思います。
このサイトで更にもうひとつ「Blog」があるのは、パンダ一家たちのイラストがない記事などのためです。話題によっては「Blog」のほうに分けて書こうかなと思ったりして、試験的に分けてみました。写真だけでイラストがない記事の回だと、「これで絵日記といえるだろうか?」とか、自分の中で違和感があったからそう決めました。 自分がスッキリすることを優先して、こちらは「絵日記」っていう言葉もタイトルから無くしてみました。 Blogのほうでは文字だけの記事も書けるから、単純にうれしい。イラストを描くことも好きなんだけど、言葉を綴る事も好き。ツイッターが好きだったのは、たぶん文字だけだったからだと思う。文字だけでもいいなら更新しやすくて、手軽だから。 まわりにごちゃごちゃと広告やバナーがないだけで、こんなに清々しい気持ちで書けるだなんて、新発見。なにもかも、清々しい。 私たち一家は西へ東への忙しい暮らしで、住み慣れたところを離れるのは毎回本当に辛いのだけど、新しい生活がスタートする時は、不要なものがなくて清々しくて好き。余計なものが何もない。いらない物が何も無い広い部屋で、これを書きながら静かにそう思いました。 清々しい、スタート。 |
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7月 2024
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