(前回の続き) そのお店が閉店したということを、 地元の新聞記事で知りました。 まだ何も契約していなかったし、お金も払っていなかったし、 騙されたとかでは無いです。 全てが想定外で、突然、私の希望が断たれただけです。 悲しいほど何もなく終わりました。 百年に一度という、ドイツ・オーストリア辺りの大洪水で、 あちこちの道路が封鎖されて、私も家の外に出ることなく、 この目で見たものはごく近所の被害状況くらいですが、 新聞記事で近隣の被害の写真を見ながら、 しばらく呆然とした日々を、抜け殻状態で過ごしました。 元々、雪がいっぱい降ったら、そのまま雪に埋もれっぱなしで そのまま長い冬の間、村が閉ざされてきたような文化なせいか、 土砂崩れも崩れっぱなしで、長い間あちこちの道路は封鎖されたままでした。 (これを書いている今現在も、いまだに修理中の建物もあります。) もう、今度こそ、今度こそ、お店なんて諦めよう……。 (´;ω;`) 呆然とした日々の中で、 「あ、似たようなこと、前にもあったな…。」と気づきました。 もうひとつの「百年に一度」の時のことを。 思い返せば、 私が初めて、自分のお店を開いた日は、 あの3月11日でした。 あの日に新規オープンしたお店って、 なかなか無いと思う。 オープンしたと言っても、 Amazonさんに出店しただけなんですけど、 勇気を出して、初めて自分の力で踏み入れた、最初の一歩でした。 利益率が低いことは知っていたけれど、お店屋さんをやってみたかった。 いろんな思いがありました。 出店しても、最初は少しずつ数をこなして、作業に慣れようと思って、 広告せずに、ブログでも告知せず、そっと始まっただけなんですけどね。 その日、わくわくと管理画面を見ていたら、人気商品に早速ご注文を頂いて 「やったーー!もう買ってもらえたー!すごい!」と大興奮。 で、しばらく後に、グラグラグラグラ!!!みたいな。 契約していた物流倉庫が被災したという第一報が入った時は、気絶しそうでした。 思い切って大枚はたいて仕入れた商品は、全部そこにありました。(llʘิДʘิll) もちろん初めての記念すべきご注文も、当然のことながらキャンセルに。 結局、倉庫の地割れ被害のみで商品は助かったことがわかって 時間をかけていろいろ全部また確認して、 なんとか改めて、仕切り直しすることができて、 翌月には無事改めて開店できたんですけどもね。 (; ´_ゝ`)ゞ逆にスミマセン それでも全てがショックでしたが、 ご存知の通り、世の中はそれどころじゃなく深刻に大変で、しかも父まで亡くなって、 全てに必死でした。 その上、外国で言葉もわからないのに重度の介護をしたり、 義母が亡くなったり、旦那が手術したり、 ショックの連打で、 そんな開店日β版のことをもうすっかり忘れていたのだけど、思い出しました。 私の2011〜2013年前半までを。 自分自身は大丈夫だったとはいえ それぞれ百年に一度の災害を、 連打で2回体験してるって、なかなかないはず…。 しかも海外に来てわざわざ。(><) 結局、私なんかがさ、何をしても、全部、無駄なんじゃないのかな。 もう嫌だ。 もう、もう、これ以上、がんばりたくない………。(´; ω ;`) そうして「少ないパワーで自分にできること」に集約して、 ぼーっと、毎日を過ごしていたのだけど、 そうして、時間のあるゆっくりとした暮らしのおかげで だんだん、また、気力が蓄えられていきました。 しばらく腑抜けた日々を送ったことで、自分から振り絞って出て来た言葉。 もう自分を誤摩化せませんでした。 私は、自分が好きなものを、褒めちぎるのが好きなんです。
どうしても。 お店屋さんをやって、好きなだけ絶賛したい。 それって、変な趣味かもしれないけれど、オタクが同志と語り合う感じでしょうか? 私は対象がアイドルやアニメとか鉄道じゃなくて、物なんです。 自分が物作りに携わっているから、この定価でよくここまでできたよなぁって企画に感服したり。 ネット上で褒めても、アフィリは嫌われるし、でもアフィリをやらないとステマっぽいし、 試行錯誤してきたけれど、店頭で面と向かって堂々と褒めちぎるのが、 一番スッキリと楽しいように思えました。 ドイツ語では難しいけれど、きっとステキな物は見た目がすでに雄弁だと思って。 できることなら、あのどちらかのお店で、ドイツの人達に、 日本の素晴らしい物をご紹介したかった…。 (´∀`)クールジャパン? このサイトの「Favorite」で、ご紹介したものを喜んで頂けたのは 私にとって大きかったです。純粋にうれしかったです。 特に、娘さんにご紹介頂けて、ご本人に吟味された上で気に入っていただけてるベビーカーのお話は、もう震えるほどの喜びでした。これがもうどうにも好きなんです。 お返事を書こうとしたら、なんだか商売人みたいな定型のお礼っぽい感じがして、気持ちがうまく書けなくて、これまた結局何もお返事が書けなかったのですけども。 今読み返しても震えました。(笑) 好きなことは、仕事とか儲けとかじゃなくて、好きにしたい。 本業は本業で好きな仕事だし、成し遂げたい目標があるけど、そうじゃなくて。 気持ちはもうスラムダンク名場面で、 安西先生に振り絞るかのように、想いがあふれでて、言葉になります。 「好きなことをしたい。」 母だろうと、妻だろうと、嫁だろうと、 私にも、好きなことが必要なんです。 そうして私がまず手に付けたのは、 ドイツ語の本格的克服でした。 たぶんこれが、私の突破口です。 もう絶対、ドイツでがんばっていこうと、 ここで好きな人生を送ろうと、決めたんです。 (つづく)
1 コメント
kk
10/11/2013 13:45:20
kkです。私もためらいながらコメントしたのですが(だから言葉足らずで尻切れトンボ的に短いコメントでした)、でも少しでもハイジさんの背中を押すことになったとしたら、本当に嬉しいです。この返信をいただけて私も震えちゃいました(笑)。
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