Alpen Hausfrau
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日々の果てに、振り絞って出た言葉は。

7/11/2013

1 コメント

 
(前回の続き)


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そのお店が閉店したということを、
地元の新聞記事で知りました。

まだ何も契約していなかったし、お金も払っていなかったし、
騙されたとかでは無いです。
全てが想定外で、突然、私の希望が断たれただけです。
悲しいほど何もなく終わりました。

百年に一度という、ドイツ・オーストリア辺りの大洪水で、
あちこちの道路が封鎖されて、私も家の外に出ることなく、
この目で見たものはごく近所の被害状況くらいですが、
新聞記事で近隣の被害の写真を見ながら、
しばらく呆然とした日々を、抜け殻状態で過ごしました。

元々、雪がいっぱい降ったら、そのまま雪に埋もれっぱなしで
そのまま長い冬の間、村が閉ざされてきたような文化なせいか、
土砂崩れも崩れっぱなしで、長い間あちこちの道路は封鎖されたままでした。
(これを書いている今現在も、いまだに修理中の建物もあります。)


もう、今度こそ、今度こそ、お店なんて諦めよう……。 (´;ω;`)
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呆然とした日々の中で、
「あ、似たようなこと、前にもあったな…。」と気づきました。
もうひとつの「百年に一度」の時のことを。


思い返せば、
私が初めて、自分のお店を開いた日は、


あの3月11日でした。

あの日に新規オープンしたお店って、
なかなか無いと思う。


オープンしたと言っても、
Amazonさんに出店しただけなんですけど、
勇気を出して、初めて自分の力で踏み入れた、最初の一歩でした。
利益率が低いことは知っていたけれど、お店屋さんをやってみたかった。
いろんな思いがありました。

出店しても、最初は少しずつ数をこなして、作業に慣れようと思って、
広告せずに、ブログでも告知せず、そっと始まっただけなんですけどね。


その日、わくわくと管理画面を見ていたら、人気商品に早速ご注文を頂いて
「やったーー!もう買ってもらえたー!すごい!」と大興奮。
で、しばらく後に、グラグラグラグラ!!!みたいな。

契約していた物流倉庫が被災したという第一報が入った時は、気絶しそうでした。
思い切って大枚はたいて仕入れた商品は、全部そこにありました。(llʘิДʘิll)
もちろん初めての記念すべきご注文も、当然のことながらキャンセルに。

結局、倉庫の地割れ被害のみで商品は助かったことがわかって
時間をかけていろいろ全部また確認して、
なんとか改めて、仕切り直しすることができて、
翌月には無事改めて開店できたんですけどもね。 (; ´_ゝ`)ゞ逆にスミマセン


それでも全てがショックでしたが、
ご存知の通り、世の中はそれどころじゃなく深刻に大変で、しかも父まで亡くなって、
全てに必死でした。

その上、外国で言葉もわからないのに重度の介護をしたり、
義母が亡くなったり、旦那が手術したり、
ショックの連打で、
そんな開店日β版のことをもうすっかり忘れていたのだけど、思い出しました。
私の2011〜2013年前半までを。


自分自身は大丈夫だったとはいえ
それぞれ百年に一度の災害を、
連打で2回体験してるって、なかなかないはず…。
しかも海外に来てわざわざ。(><)

結局、私なんかがさ、何をしても、全部、無駄なんじゃないのかな。

もう嫌だ。

もう、もう、これ以上、がんばりたくない………。(´; ω ;`)



そうして「少ないパワーで自分にできること」に集約して、
ぼーっと、毎日を過ごしていたのだけど、

そうして、時間のあるゆっくりとした暮らしのおかげで
だんだん、また、気力が蓄えられていきました。


しばらく腑抜けた日々を送ったことで、自分から振り絞って出て来た言葉。
もう自分を誤摩化せませんでした。

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私は、自分が好きなものを、褒めちぎるのが好きなんです。
どうしても。
お店屋さんをやって、好きなだけ絶賛したい。

それって、変な趣味かもしれないけれど、オタクが同志と語り合う感じでしょうか?
私は対象がアイドルやアニメとか鉄道じゃなくて、物なんです。
自分が物作りに携わっているから、この定価でよくここまでできたよなぁって企画に感服したり。

ネット上で褒めても、アフィリは嫌われるし、でもアフィリをやらないとステマっぽいし、
試行錯誤してきたけれど、店頭で面と向かって堂々と褒めちぎるのが、
一番スッキリと楽しいように思えました。

ドイツ語では難しいけれど、きっとステキな物は見た目がすでに雄弁だと思って。
できることなら、あのどちらかのお店で、ドイツの人達に、
日本の素晴らしい物をご紹介したかった…。 (´∀`)クールジャパン?



このサイトの「Favorite」で、ご紹介したものを喜んで頂けたのは
私にとって大きかったです。純粋にうれしかったです。
特に、娘さんにご紹介頂けて、ご本人に吟味された上で気に入っていただけてるベビーカーのお話は、もう震えるほどの喜びでした。これがもうどうにも好きなんです。
お返事を書こうとしたら、なんだか商売人みたいな定型のお礼っぽい感じがして、気持ちがうまく書けなくて、これまた結局何もお返事が書けなかったのですけども。
今読み返しても震えました。(笑)

好きなことは、仕事とか儲けとかじゃなくて、好きにしたい。
本業は本業で好きな仕事だし、成し遂げたい目標があるけど、そうじゃなくて。

気持ちはもうスラムダンク名場面で、
安西先生に振り絞るかのように、想いがあふれでて、言葉になります。


「好きなことをしたい。」


母だろうと、妻だろうと、嫁だろうと、
私にも、好きなことが必要なんです。


そうして私がまず手に付けたのは、
ドイツ語の本格的克服でした。

たぶんこれが、私の突破口です。


もう絶対、ドイツでがんばっていこうと、
ここで好きな人生を送ろうと、決めたんです。


(つづく)




1 コメント
kk
10/11/2013 13:45:20

kkです。私もためらいながらコメントしたのですが(だから言葉足らずで尻切れトンボ的に短いコメントでした)、でも少しでもハイジさんの背中を押すことになったとしたら、本当に嬉しいです。この返信をいただけて私も震えちゃいました(笑)。
私も自分の好きなもの褒めちぎってしまうタイプで、だから一時期同じマンション内に同じ冷凍冷蔵庫の家庭が5件も、とか、食洗機にいたっては何台売ったことか、とか。でもそれは商売じゃないからできたわけで、商売するとなるとまた別の階段があるんでしょうね。
ハイジさんがコメントに傷ついていた時は胸が痛かったです。だからそんな場から逃げ出すのには賛成です。悪意には立ち向かわないことです。素敵なご家族と心身ともにお元気で過ごすことが1番大事。
それからあのバギー、ずっと気に入っています。あらためてありがとうございました。

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    Author

    AlpenHausfrau Heidi
    アルプスの主婦ハイジ

    ドイツかオーストリアあたりをウロウロしている。絵を描くこと、文章を書くこと、笑いをとることが好き。
    一児の母。


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