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こどもに危険を教えておく、ということ。

25/7/2015

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放牧されている牛たちの手前にある、のんきなヒモの柵は、電気柵です。

「こんな頼りないヒモで、牛たちが逃げちゃうんじゃないの?」って聞いたら、「電気が流れていて、触るとビリッとするから、牛たちは近づかないよ。これ、触っちゃダメだよ。」そう教えられました。

こんな頼りないヒモが、そんなものだとは全く予想できず驚いたので、昔撮ったこの写真のことを今でもよく覚えていました。

一回も触ったことがないので、どのくらいビリッとするのか、私にはわかりません。たぶん人がケガしたり死ぬようなレベルではないはずです。でも牛が怖がるのはきっとなかなかのビリッだぞと思っています。(以前、牛や馬の厚い皮をつらぬいて刺すこちらの強力なアブに刺されて、酷い目にあった為。)

南ドイツもチロル州(オーストリア)も放牧されている家畜がかなり多く、野生のシカなどもいます。
いろんなタイプの柵を見かけますが、うかつに触りません。小さな幼児にもそうしっかり教えられています。

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がしかし、私は教えるどころか、自分自身がまだ全部把握できていません。(汗)

そんな自分を「5歳児くらいの能力」と自戒しているのは、常識を知らないためです。
春夏秋冬たくさんの常識があり、周囲の人にとっては言うまでもない当たり前のことを、大人が事前にひとつひとつ全て教えてもらうのはかなり難しいです。


「(その土地の)常識を知らないことを、自分も周りも知らない」。


危険な虫、それに擬態しただけの紛らわしい虫の見分け方、危ない植物、嵐が来る前の雲の見方、いろいろです。
山の天気は急激に変わるため、的確な方角の雲と風を確認しておかないと、逃げ遅れます。

以前、スイスアルプスに旅行に来た30代日本人男性が、帰国前のチェックアウト後に山へ1人で散歩へ出て、滑落して亡くなったというニュースを読んで、(今は内容うろ覚えですがとにかく、)ちょっとの散歩のつもりで出かけた彼がどんな状況で滑落してしまったのかまでは書いてなかったけれど、なんとなくその状況がわかる気がしました。……「明日は我が身だ」と今でも留意しています。

東京の常識や、高尾山くらいの常識は、ここでは全く役に立たないことが多いです。
私は行動範囲を狭めて、かなり気をつけて暮らしています。

「知らない」という怖さを知っているから、日本や海外どこに行っても、地元の人がやらないことをしないし、地元の人が行かない場所や、誰もいない場所には、絶対に行かないようにしています。
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知らない土地で、何も知らない人が気をつけるには、限界があります。

観光地では、何も知らない人が来る前提で安全に整備されているのですが、観光地そのものではない地元には、英語での注意書きすらほとんどありません。だから地元的には正気とは思えないことでも、時々、そういうことをやっちゃってる大人を見かけます。きっとたぶん遠くから来た人です。


わかりやすい例で言うなら、公式に時速100キロまでOKの標識が出てる一般道、しかも路肩が全くない細い道で、しかも交通量がかなり多くて、車しか走ってない高速道路みたいな道を、なぜかトコトコ歩いてるとかね。

「赤ちゃんかよ!」ってほどの無防備さですが、夏になると必ず出現します。でもまあ、そこを歩くのは違法ではないし、「100」の標識くらい意味がわかるだろうし、注意するにしてもこっちも命がけになるので、放っとかれてます。


わたくし的には時速100キロは日本の高速道路のように思えるし、その道の制限速度をちょい越えしたら120キロくらいなわけで、地元近隣地域の人でそこを歩く酔狂な人はいません。

村と村をつなぐ道は何も無い道が多いから、一般道でも時速100キロ制限なのは特別ではないと思います。(市内や民家があるゾーンは、ごく普通の制限速度です。)
ちなみにドイツの本物の高速道路は、140キロくらいで走ってもバンバン追い抜かれて、たくさんの車が地平線に消えていくから、そういう車は200キロ近く出してるんですかね。ドライバーのスピード感覚は日本と違う気がします。

徒歩や自転車用の道は完全に分かれてあります。でも厄介なことにその多くが車道と並んでいません。ハイキングルートを通りたくなければ、ずいぶん遠くから(遠くの隣の街や村から)違うルートを選ぶ必要がありますが、そういう道がわからないか、ものすごい遠回りが嫌で、車道を歩いてるんだと思います。
ちなみにGoogle先生はそこまでの案内を今現在まだしてくれていません。


観光客が普通やらないことと、地元の人がやらないことは、専門のガイドをつけると安心です。
私はその必要性をよく知っているんです。
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幼児から危険を教える、というのはまだ早すぎるように聞こえるかしれませんが、命と体のほうが大切です。
子供は大きくなればなるほど、目の届かないところへ行ってしまうため、幼児から教えることが大切です。

「まだ小さいうちはのびのび自由にさせて、危ない場所には行かなければ良い」という発想だと、身を守る方法を教える前に、大きく成長した分だけ親の知らない世界が増えてしまいます。子供の好奇心は、親の想定を上回る時があります。大きくなると、できることも大きくなり、被害も大きくなったりもします。


ここはアルプスの山岳地帯であり、まずい場所で滑落したらおしまいです。
全ての道にガードレールや柵があるわけじゃありません。
川は真夏でも雪解け水で、多くの川はとても泳げる温度ではありません。流れも速いです。

未来の可能性は無限大だろうと、命は有限で、死んだらおしまいです。


子供ってちょこちょこと動きが速いため、死角のような、まさかの一瞬が、とても危険です。
予測は難しいその一瞬が、生死を分けることもあります。

そのため、こちらでは幼児自身に、危険とは何かを、自分にできること・できないことを、しっかりと教えます。
幼児だろうと防衛本能があるので、危ないと知っていれば、自ら身を守ろうとします。

子供は守るべき存在ではありつつも、自分自身で身を守る方法を、大人は少しずつ授けていきます。
そのほうが子供は、より安全です。

推測ですが、子供が親の言いつけをよく守るように育てるのは、そういう背景があるからのようにも思えます。
よく守らせないと、子供が死んでしまうかもしれないから。

田舎と都会は、危険なジャンルが違うだけで、どこにでも事故や事件の可能性があります。
私にとっては、マンションの高層階も、アルプスの断崖絶壁と同じです。

都会でも、やはり幼い頃から身の守り方を少しずつ教えておいたほうがいいと思っています。
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ドイツのママたちは、子供にどう教えているかを書いたら、あまりにも長くなってしまったので、すみませんがその書いた記事は切り取って、次回に回すことにしました。


(つづく)



[こうこく]
新作が続々入荷してます。左は今治の高品質タオルで作った、かわいいバスミトン猫。
リバティプリントのレインコートも新入荷です。こちらもメーカーさんは既に売切れのため、在庫限りの貴重品です。ポシェットつき!
右ふたつの肌着は、品切れだった人気商品の再入荷です。暑い夏で肌着1枚でも品良く大活躍。

ベイビーチアー (baby cheer) 日本製 無撚糸タオル バスミトン ねこ


SENSE OF WONDER (センスオブワンダー) リバティプリント レインコート ポシェット付 日本製 (100cm)


SENSE OF WONDER オーガニックコットン コンビ肌着 野イチゴ


SENSE OF WONDER オーガニックコットン 日本製 ミニクローバー コンビ肌着
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[あとがき]
今日も傍若無人な独り言をご清聴頂き、ありがとうございました。(๑′ᴗ‵๑)

不幸な事故のニュースを読んで、夏休み前にこういう内容の記事を書いておきたいなーと、書き始めました。危なくないように気をつけていても悪い偶然が重なって被害者になってしまうことも、普段大丈夫だと思っていたことで加害者になってしまうことも、この世にはそんな「無限の可能性」があります。自分にも、子供にも。

全てを恐れたら何もできないので、自分にできる範囲で気をつけつつも、今年こそは毎日に追われずに夏休みを謳歌するつもりですけどね。
ドイツの小学校の夏休みは、宿題が全くありません。遊ぶ時間がいっぱいで、何しよう?
不便なリゾート地に住んでいる恩恵を今こそ使う!(笑)
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たった今、タイムリーなことにYahooニュースの「脱ゆとり、夏休み短縮広がる…授業時間増加で」を読みました。どうして「全員平等に、長時間拘束する」方向に行っちゃうんでしょうね?

ドイツの小学校の授業がなぜ短時間ですむのか、確信に近い仮説をもう立ててるので、少しずつ書いていきたいと思ってます。大人も子供も「時間をかけてなんとかする方法」もうやめようよー!って、勝手に使命を感じて更新をがんばってます。

ではでは、またね〜。


[テロップ]
*意見が違う人に、私は意見を押し付けません。世界は広く、正解は異なります。
*私はあなたを非難していません。
*私が狭い範囲で見聞きしたことは、地域限定かもしれません。
*何か間違ってても責任とりませんからご注意くださいな。



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    Author

    AlpenHausfrau Heidi
    アルプスの主婦ハイジ

    ドイツかオーストリアあたりをウロウロしている主婦。絵を描くこと、文章を書くことが好き。一児の母。


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