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[ドイツ式 キッチン攻略] 食器洗い機がないのは、洗濯機がないのと同じ。

9/9/2015

3 コメント

 
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日本とドイツの家事の違い。
所要時間に大きな差が生まれるのは、食器洗いです。


私が知っているドイツとオーストリアどちらのご家庭でも、2人暮らし以上の住宅には、必ず、食器洗い機があります。
面倒なものを洗ってくれる機械がこの世にあるので、極力、手で洗いません。

食器洗い機がないのは、洗濯機がないのとほぼ同じです。

だから例えば日本の狭い住宅物件で、もし洗濯機を洗面所に置くスペースが無かったとしても必ず洗濯機を置けないか考えると思いますが、そのくらいの情熱で、食器洗い機もキッチンでの設置を試みます。それは暮らしの中で絶対に必要だと知っているから。

一人暮らし用の賃貸物件はこちらでもたいがい狭く、備え付けの食器洗い機がないタイプもありますが、そういう場合の多くが自分で食器洗い機を単品購入して、システムキッチンの横に置いてでも使います。一人の場合は食生活によって食器洗い機の需要の度合いも変わりますが、必要としてるのにもし置けなさそうなら、こちらの人たちはそういう家を選ばないと思います。

時間が大切なこの土地では、食器洗い機も、洗濯機も、必需品です。


わかりやすく洗濯機で言い換えると、
もし、自分の親兄弟や友人が


「置く場所が無いから、洗濯機が無いの。」


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などと、家族の服や靴下、タオルやシーツみんな、毎日毎日、長時間かけて洗濯板でゴシゴシ手洗いしていたら、ちょっとした狂気を感じるはずです。なんとか場所つくって洗濯機置きなよ!なんでそんな大変なことしてるの!って助言したくなるのではないでしょうか。


もしくは


「洗濯機を買うなんて、うちにはまだ贅沢だから、洗濯物は手で全部洗ってるの。電気代も節約したいし。」


などと、家族の服や靴下、タオルやシーツみんな、毎日毎日、長時間かけて洗濯板でゴシゴシ手洗いしていたら、これもまた、ちょっとした狂気を感じるはずです。洗濯機は贅沢品じゃないよ!今の時代は必需品だよ!その手洗い時間分を働いたらそのうち買えるよ!って助言したくなるのではないでしょうか。

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朝昼晩3食分と、お茶などの軽食分、家族全員が使う食器などを全部手洗いして、拭いて、棚にしまうまでの所要時間を、仮に、毎日全部で1時間かかるとします。1年間で、計365時間。これを、パートが仮に時給850円だとして、単純計算してみます。


時給850円 x 労働365時間 = 310,250円



31万円あれば、すぐに買えそうです。所要時間が半分の30分だったとしても、年間15万円です。
元をとったらあとは毎年、年間15〜31万円分、余計な仕事をしなくて済みます。

その時間、外で働けば、31万円以上プラスの収入になるかもしれません。
その時間、良い勉強ができたら、どこか良い会社に就職できて、年間何百万も違うかもしれません。

たったこれしき、という毎日の時間の無駄遣いを変えてみたら、結果がずいぶん変わる可能性があります。
大げさ?いや、私は本気ですよ!

(正確に言うと、手洗いの場合にはかからない電気代や洗剤代などがマイナスされるべきですが、人件費が一番高いので、そういうのは省略します。調べたり計算する私の時間も省略されました。笑)


ついでに言うと、
1時間かけて安い食材を探して毎日100円節約するのも、そのコストは年間31万円かかってる計算になる、ともいえます。この辺りでは「がんばった努力」とか、気持ちとかは(趣味以外は)別腹的に除外されて、結果を合理的に判断されがちです。

節約100円 x 365日= 36,500円

年間31万円ものコストを考えると、それなら働いたほうがいいのでは…?と判断されるわけです。
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この辺りの土地の人たちは、無駄な時間をものすごく嫌いますが、
趣味など好きなことに時間を使うのは、人それぞれ、良しとされています。

夕日が落ちていく風景を眺めながら、テラスやベランダでコーヒーやお茶を飲む。
ぼーっとのんびり過ごす。
こちらのアルプスの夕暮れは格別に素敵で、ご近所さんはそんな方が多いです。


自宅で自分でいれるお茶代なんて、たいしたことありません。
時間をゆったり使うのは贅沢で優雅なことであり、お金はちょっぴりでいいんです。

わかりやすくお伝えするために、下品な言い方をすれば、
「お茶の時間に、年間31万円をつかっている。」とも言えるかもしれません。



お金がちょっぴりだけ必要な暮らしなら、たくさん働く必要はないんです。
もし、たくさん働いてもお金がちょっぴりしかもらえなくて、必要な分まで足りないなら、仕事を変えるために、人生を変えるために、その1時間を勉強などに使って、暮らしを変えていきます。

ここの人達は、大人も驚くほど勉強していて、年齢を重ねるごとに良い仕事に変わっていきます。
無駄な時間を削って、楽な暮らしを着々と確保していくんです。

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誰が洗うか議論するとか、洗い方でケンカするとか、ここの土地ではそれこそ全部が恐ろしく無駄な時間であり、全部やってくれる機械が導入されれば、今まで消費してた無駄な全ての時間を使う必要がなくなるので、年間62万円以上の節約になるかもしれません。(笑)

そして、もちろん。
家族なかよし  = プライスレス!! いやほんとマジで!


チロル州も、ドイツアルプスも、冬は雪で埋もれて寒くて、どこかに行く機会も行く先も選択肢が長期間少なくて、映画「シャイニング」ほどじゃないけど缶詰だから、家族仲良しに楽しく暮らす知恵がたくさんあるんだと思います。パパやママがイライラしてたり、両親や家族の仲が悪かったら、全員がかなりキツイと思います。

家族も親戚も友達も、そして学校や仕事つながり、地域つながり等々、みんなで仲良く暮らします。
揉めるのは時間の無駄なので、豪速球で根源から解決されて、仲良く暮らします。
解決が難しい場合は、揉めるのも悩むのもお互いが時間の無駄なので、お互いバッサリ遠ざかるはずです。

家族内は遠ざかれないので、何よりも一番努力して、全員が楽に暮らせる方法を選びます。
食器洗い機の問題だけでなく、全てです。


**今後、近々書いていこうと思ってること**

・ドイツ流 食器洗い機の使い方
・旦那さんとうまく話し合う方法
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[あとがき]
なんだか食器洗い機のステマみたいな記事になってしまいましたが、ステマではないです。念のため。
熱弁ふるって書いても、きっと、「そりゃ、あればいいけどさ」ってだけで、結局誰も今の暮らしを変えないと思ってます。ネガティブ?いやだってね、買うだけじゃなくて、設置を考えるのがめんどくさそうだもの。

でも~~ね~~~、「置く場所が無いから、洗濯機が無いの。」とか「洗濯機を買うなんて、うちにはまだ贅沢だから、手で全部洗ってるの。電気代も節約したいし。」っていうような考え方を、食器洗い機でも撲滅したいんですよ。食器手洗いが、全ての家事の諸悪の根源だと思ってます。キッ。


人ってね、現状を変えるのってとてもパワーがいることだから、変えなくて済むほうを選ぶの。
「なぜそれが必要ないか」、「なぜ変わらなくてもいいか」って理由を考えて、現状維持するほうが、その瞬間は楽だから。
世の中の全ての反論は、ある意味、その人の自己肯定のようなものだと思ってます。
自分を変えるよりも、「相手が間違ってる」って反論するほうが楽な場合が多いから。

このあたりでは、反論も無駄な時間の使い方のひとつなので、地域ルールを守っていれば、別々にみんなそれぞれ自分で自己肯定して、(家族内以外は)それぞれ別々に好きなように暮らすと無駄がない、というような感じです。全世界共通で全員が満場一致で賛成する正解なんてないんだから、法律や地域ルールを守ってさえいれば、あとは自分の暮らしは自分の好きなように生きると健康的です。
(この考え方のまま日本に帰ったら浮きそうですが、面倒をなるべく回避して、地域やコミュニティで許される範囲内で自分の好きなように暮らすと思います。)



一時的に楽なほうを選ぶのが普通で、毎日毎日、そのままずっと大変な暮らしを続けていって、毎日ずっと嘆いたり怒ったり文句を言い続けながら、それでも断固変えないのが、世の中の大多数の大人が選ぶ道らしいですよ。

ここの人たちは、そこが違うの。問題の根源を撲滅して、どんどん心から楽なほうに暮らしを修正していくから、結果、心から楽な生活をしてるの。正論がどんどん取り入れられていくの。

「あの人は○×△◇だから、できる。 私は○◇△×☆だから、できない。だから私ができないのは仕方ないことなんだ。」って言うような人が、ここにはいない。嫌なことは全力でどんどん変えていく。

どうしても無理なことは、受け入れて、不平不満を言う時間の無駄遣いをしないの。

かかる確率がかなり低いはずの難病に、現代医学では不治の病で亡くなった義母は、真綿で首を絞められるように毎日少しずつ体が弱っていったけれど、その残りわずかな貴重な時間を最後まで無駄にしなかったです。

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アルプスで暮らせば楽になるんじゃなくて、もし問題を撲滅しなければ、東京で暮らすのと同じだけ悩むはず。
世界中どこに行っても、自分が変わらなければ、悩みや怒りはつきないはずです。

なるほど、ともし思ってもらえても、なかなか現状を修正していくってのは大変で、そのめんどくさいことを乗り越えて楽をするまでの精神力(?)は訓練が必要かもです。だから、小さいことでも、できるところから少しずつ変えていく訓練を、毎日やるのがおすすめです。そういう精神的筋トレが必要です。毎日を楽なほうへコツコツ修正。今日一日、何をカイゼンできた?って自問自答してみたり。


最近の若い世代は食器洗い機導入が当たり前のようなので、「もう使ってるよ〜」の方々も多いかと存じますが、今回の記事はまだの方向けとして、どうぞお許しを。
学生だろうと、一人暮らしだろうと、新しい生活を始める際は、ぜひぜひ、食器洗い機の導入をご検討ください。

食器手洗い撲滅委員会 委員長

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[こうこく]

食器洗い機に熱弁ふるわせて頂きましたが、日本の家電はよくわからないので、日本で買うならどこのメーカーが良いかはわかりません。ただし、私がもしまた日本で暮らすなら、大きな設置型を選ぶと思います。使い方の記事で詳しく書くつもりですが、台に置くような小さいタイプはたぶん極力選ばないと思います。

今は備え付けの食器洗い機をそのまま使用していますが、もしドイツで買う機会があったら、チロル州の高級ワイングラスメーカーのリーデルが、ドイツ家電メーカーのMIELE(ミーレ)を推奨してたから、いつかミーレを使いたいと思ってます。あんな繊細なグラスを全自動で洗えるの?って興味津々。(残念ながら日本では正規新品は売ってないみたいです。)

下の画像は、MIELEの食器洗い機を子供用おもちゃにしたものだけど、雰囲気はホントこんな感じです。
なんとこのおもちゃは実際に水を使って遊べるそうです。すーてーきー。

ちなみに卓上型は、私がおばあさんになって日本で一人暮らしするようになった時はいいかもと思ってます。
暮らし上手な素敵なおばあさんになりたい。
2万5千円台!?学生もすぐに元がとれそう。良い時間の使い方をして、良い就職したほうがいいと思ってます。
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ところで。

こちら敬老の日にまだ間に合います! 世界最高峰レベルの無化学加工オーガニックコットン製。
気持ちよくて、体が楽で、とってもいいです。体って正直だなとしみじみ。
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3 コメント
momo
10/9/2015 22:07:40

多分ハイジさんは私よりずっと年下だと思うのですが、合理的かつ柔軟なものの考え方に「師匠!」って弟子入りしたくなるくらい感動しました。
その土地から学んだこととはいえ、それを学べるのはハイジさんにその素地があったからこそですもんね。
実は私も独身時代にハイジさん同様、モーレツに働いていました。
残業200時間、とか。遊ぶ方も手抜かりなく徹底的でしたが、思えば自分にエネルギーがありすぎて持て余していたのかも。
その後、ちょー晩婚でご縁をいただき、それをきっかけに海外生活し、今は日本に暮らしています。
でも、海外で色々な人たち(現地人・外国人・日本人)の働き方や暮らしぶりを拝見してからは、帰国して日本企業に再就職して日本の暮らしに戻ってもなんだか違和感があって。
もっと良い仕事・働きやすい生き方を、もっと夫婦お互い気持ち良い生活を、って思うようになり。
そんな私が自分を変えたい一心で読んで、少しずつ実行しようとしている著書があります。
『脳が教える!1つの習慣』(ロバート・マウラー著)。
そこにハイジさんのおっしゃることと同じようなことが書かれていてびっくりしました。
続きを楽しみにしています。
そして少しずつ思っていることを実行していきます。
師匠!
お忙しい中の更新、ありがとうございます。

返信
えり link
30/11/2015 22:06:17

記事に紹介された卓上タイプの食洗機、やっと買いました!!
存在感がありますが、本当にうっとりする位快適です。

ハイシさんがご紹介してくださった、オーガニックコットンの快適レギンスを身につけながら今このコメントを書いていますし、
さきほど例のマイクロ線維のモップで掃除も行った所です。

本当に生活が快適になりました!!ありがとうございます。
ハイジさんは私の生活の救世主です(笑)

これからも是非、生活術をご教授いただけたら、とても嬉しいです!

返信
カエル
8/1/2016 23:05:48

ずっと拝読していますが、コメントするのは初めてだと思います。

私は現在28歳ですが、今の家(片田舎の分譲マンション)にはビルトインの食洗機が新築の時からあります。
今の家に越してきたのが10歳の時だったので、食器は食洗機で洗うのが普通になっています。
今ではもう他人の家(友人や恋人の家)で食器を洗うのがとても苦痛です(笑)
無駄な時間も使わなくて済むし、手荒れの心配も最小限で済むしで、食洗機様様です。本当に。
県庁所在地でもない特に栄えてもいない片田舎のマンションですら20年近く前から食洗機が付いているので、食洗機がもっと広く普及するのもそう遠くないと思いますよ( ´∀` )b
私も食洗機普及の草の根活動、頑張っていきます‼笑

食洗機の事以外にもハイジさんの考え方には共感することが多く、かといって私自身意識して過ごしていないので、ハイジさんのブログを呼んで「本当にそうよねー」と自分の気持ちを再発見し、心のなかで激しく共感しています(笑)
これからも無理をせずに、時間と気持ちの余裕がある時でよいので更新をしてくれたらとても嬉しいです(*^^*)

最後になりましたが、ハイジさんご家族と周りの方々が幸せに暮らせますよう、日本の片田舎から祈っております。
本年もよろしくお願い致します( ´∀`)

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    Author

    AlpenHausfrau Heidi
    アルプスの主婦ハイジ

    ドイツかオーストリアあたりをウロウロしている主婦。絵を描くこと、文章を書くことが好き。一児の母。


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