アルプスの冬は寒く、気温は街中でもマイナス16℃程度。山頂に当たって加速度をつけて吹いてくる風の強さのせいで、体感温度はさらに寒い土地に住んでいます。貴重な冬の太陽が出ていても散歩は約1時間程度が私の限界。
ここの多くの人たちは、厳しい冬を最小限の労力で過ごすための準備を、秋が終わるまでに必ず完了させます。 冬の半年間、何が必要になるか予測して準備するのは、単純に暖炉の薪だけではありません。快適に越冬できるように家を修理したり、車や庭を整備したり、必需品の購入等々、全てです。
今年の春、目の前の空き地に新しく家を建てる工事が始まり、今までそこに雪を捨てていたご近所さんたちは一斉に「次の冬はどこに雪を捨てるか」という対策を練って、すぐに整備を進めていました。
私たちが入居しているアパートは、芝生が広がる庭の柵の一部が「実は取り外し可能」に改修され、どうやら今年の冬はそこの柵を外して、除雪機で庭に雪を押し込む方式になった模様。 少し先にまた空き地はありますが、そこまで運ぶなんて面倒なことは誰も選びませんでした。 半年先の準備は、その計画や準備の期間を含めるとおよそ半年~1年先を見通すことが必要です。 そして「今現在」の暮らしはというと、半年前に整備された成果を受け取るのみで、資金も労力もごく最小限に抑えられています。
ここの大人たちの「1年先を見通して、計画し、準備をして、最小限の労力と資金で、最大限の楽をする。」という日常が、子供にとってそれがごく当たり前の常識となり、人生によい影響を与えているように見えます。
大人たちが経営や投資が上手なのはもちろんのこと、そこに至るまでの自分の人生への投資、つまり、勉強につかう時間や資金の使い方、使わせ方が、本当に上手だなあと私は思っています。 子供も成功するための親のサポートは、学歴をつけさせることや学校に全てを頼ることでもなく、親自身が成功したノウハウ全てを子供へ、幼児のころから段階を踏んで注ぎ込んでいます。 毎日の暮らしの、「常識」と、「価値観」。 子供の常識の基礎が出来上がるまで、6歳位までの間に、親は「自分たちの暮らし」をコピーさせているように見えます。 豊かで楽しい暮らしを、子供に受け継がせるために。
逆に、「無計画に、全てその場限りの行き当たりばったり。今を乗り切るだけで精一杯で、モグラたたき状態。あくせく働いても働いても、暮らしは何も変わらない。でもとにかく頑張る!」という親がどこかの国にいたとします。
その暮らしを子供が見ていて、それがごく当たり前の人生として子供も育つと、同じような大人に育つ可能性が、どこの国でも高いようです。(反面教師っていうパターンもありますが。) 未来のために資金や労力が使われず、「今を乗り切るために、今のことをやる。先のことまで手が回らない。」という自転車操業的な状態になると、すべてが悪循環です。 先が読めない時代になったとはよく言うけれど、全員が大企業を経営しているわけじゃないんだから、もっと固定されていること、例えば、就職浪人するためにその学科で大学院に進学したらどうなるか、そのパートの仕事は何年先まで何歳まで働けるか、親に介護が必要になったらどうなるかなど、ざっくりと先が読めることはまだまだたくさんあります。 昔、大ヒットしたこちらの本。私も当時読んだんですが、なるほどと思った部分もありつつ、「不動産を買う」みたいな解決法のあたりから、スーッと引いた記憶もあります。この本は内容がどうこうよりも、「高学歴でも、一生懸命働いても、のんびり豊かに暮らせるわけじゃない。」っていう、みんなが薄々感じていたことに、断言して最初に一石投じたことが、多くの人たちに衝撃的だったんだよなーと思ってます。 私はこの目で「ゆったり父さん あくせく父さん」たちを実際に見ていますが、「ゆったり父さん」になるためには、不動産を買う必要も、起業する必要も、必須ではないと思っています。 一番大切なのは、時間に追われるのではなく、時間を支配すること。 つまり、先を予測して行動すること。 半年先、どうしたらのんびり暮らせるか、常に考えてる + 常に行動してる、ってこと。 ほんと、食器なんか手で毎日全部洗って、ケンカしてる場合じゃないんですよ。 子供は全部、恐ろしいほどよく見ています。( ー`дー´)キリッ などと断言しながら思わず自分も、襟を正したりなんかり……。 人に言ってる場合じゃないダメな自分な上に、丸首Tシャツです。どうしよう。(笑)
[こうこく]
ミリカンパニーリミテッド社の足付きのカバーオールです。靴下の脱ぎ履きがなくて、ささっと簡単、超便利。65cmサイズはひっかき傷防止で袖にミトンがついていて、80cmサイズは足に滑り止めがついています。成長に合わせた設計。とってもおすすめです。
0 コメント
あなたのコメントは承認後に投稿されます。
返信を残す |
このサイトに掲載されている、全てのイラスト・写真・画像の無断転載・複製を固く禁じます。(文章についても、引用の範囲を越えた無断転載や、出典を明らかにしていない引用及び、当サイトへのリンク無しの引用も、固く禁じます。)
AuthorAlpenHausfrau Heidi ■免責事項 当サイトに掲載された記事情報及び意見や見解は、個人の感想レベルであり、その内容について何ら保証しません。情報の間違いなどに対して一切の責任を負いませんのでご了承下さい。 Archives
7月 2024
|