さあ、ここで生活クイズ問題です。
ドイツアルプスのママになったつもりで、お答えください。 Q. 外は吹雪。 家には5歳の息子のほかに、友人夫婦から預かった4歳と5歳と6歳、元気な男の子3人が遊びに来ています。 階下は絶対我慢しない老夫婦が暮らしていて、もしうるさくしたらすぐに飛んできます。 「騒音を止めない暮らしを毎日続けるなら、私達の住まいの価値を落とした代償として、 これからは私達の家賃を毎月半分負担しなさい。嫌なら裁判。」 などと言うタイプで、要求金額を毎月支払わなければ、本当に訴訟されるものとします。 家にテレビはなく、アニメなどで静かにさせることはできません。 パソコンもスマホもタブレットも壊れました。 子供たちはお腹がいっぱいです。 外は吹雪のため、外に出かけることも、誰かに応援を頼むこともできません。 友人夫婦が用事を済まして迎えに来られるまで、まだまだ時間はかかります。 さあ、この難局をどう乗り切りますか? (真剣に、しばらく考えてみてください。) (あ、そうだ。) この設問はフィクションで、うちの階下にそんな老夫婦が住んでいたことはないです。念のため。 ただ、ドイツアルプスではありえる状況の難局を設定してみました。パソコンやスマホは、子供にそれらを禁止している親が多いため、無い状況にしてみました。 (外国の社会って、納得するまで絶対に我慢も泣き寝入りもしないで、訴訟も辞さないタイプが多い印象です。ただしこのあたりでは、赤ちゃんが自宅で泣くのは許されます。) で。話を戻すと。 吹雪の日に元気な男の子たちが遊びに来たことは実際にあったことで、静かにさせようと私がとった方法はこれです。 ドイツアルプスのママたちに、一般的な解決方法だと思います。 ↓ ↓ ↓
A. 子供たちに、ジグゾーパズルを渡す。
ものすごく地味な遊びですが、子供たちは集中していて、とても静かでした。 親が迎えに来た時は、「まだ終わってないのに!」と、幼児たちは泣きながら帰っていきましたが。(笑) なぜこんな遊びで静かになるかというと、ドイツの幼稚園は知育玩具ばかりのため、それが普通の遊びだからです。 息子の幼稚園時代の数年間、迎えに行った時に、どんな玩具を使っているか注視していましたが、知育玩具以外見つけられませんでした。強いて見つけるとしたら、謝肉祭用の仮装グッズくらいでしょうか。
みんなの家庭には、テレビがありません。
正義のヒーローも、悪の一味も、園児たちは知らずに育ちました。 だから、その遊びができません。 スパイダーマンのグッズを持っている子供はいましたが、元のストーリーは全員とも全く知らなかったはずです。 誰もスパイダーマンになりません。 何とかマン、みたいな遊びは誰も知らず、子供は友達をやっつける発想がありません。 正義のヒーロー役も、悪役も、男の子たちの間にありません。 「そうか!知らないと、できないんだ!」っていう、当たり前のことに気がつかされました。 ドイツの幼稚園に通う未就学児なら、男の子4人くらい遊びに来ても、私ひとりで大丈夫です。パズル渡せばいいから(笑)。 私はドイツの幼稚園で、子供たちがジグゾーパズルに向かっている姿を見ていて、彼らは静かに遊べることを知っていました。 園児たちはヒーローごっこを誰も知らないから、友達が遊びに来ても、ドタバタ走り回って遊ばないのかもしれません。 もしうるさくなったら「静かに遊びなさい」と教えれば、静まります。どこの家庭でもそう教えられているから簡単です。 1人で幼児5人の面倒を見られれば、他の4人のママが自由になれます。子供がまだ小さいママも息抜きしやすく、リラックスできる時間が多いと毎日が楽です。子供は友達の家庭でコミュニケーションを学ぶことができます。でもたぶん、ヒーローごっこされたら、私1人では無理です。
理論的に考えると、いじめをする子供は、どこかで、何かのかたちで、それを見て、知って、覚えたはずです。
テレビだけでなく、家庭内でとか、義父母との確執とか、ママがママ友仲間内で仲たがいするとか、どこかで。 私も息子も余所者のアジア人ですが、こちらに来てから、コミュニティ内でいじめられた自覚は一回もないです。 良い人たちに恵まれたことは確かですが、考えてみると、たぶん、私たちを阻害すると、自分の子供に人種差別やいじめを教えることになると思います。それは自分の子供にマイナスでしかなく、将来のためにならないと思います。 子供は、知らないことは、できないようです。 そして、大人も。 女子が「あんなおばさんになりたくない」と思っても、年齢を重ねるうちに、自分も「いつか見たおばさん化」していくのは、見た情報が無意識下に刷り込まれるからだと、何かで読んだことがあります。 極端に言うと、私が年をとっても、エリザベス女王みたいな立ち振る舞いはできないだろうなと。 だって、全く見たことがないし、想像もできないから。 たぶん、私は「飴ちゃんいる?」「おみかん食べる?」とかのほう。(笑) でも、徐々に無意識下の情報量がドイツで増えているため、ドイツのおばあさん化に向かっている気がしています。
「小さな男の子たちが集まれば、家の中でも元気に走り回るのは仕方がない。」
そう思う人は、それしか状況を知らないから。 全く知らないことは、大人にも想像ができないから。 ところがね、本当は、幼い男の子だろうと、頭をフル回転させる遊びをすると、遊び疲れてよく寝るんですよ。 真冬の欧州アルプスは外で遊べる機会が限られていて、賃貸は2階以上の物件が多いため(1階が一番価値が高く、大家さんが住む)、小さな男の子たちにも毎日静かに遊んで寝てもらわないと困るんだろうと思います。(笑) ちなみに未就学児の就寝時刻は、一般的にだいたい19時半位です。小学生は20時~20時半くらい。 子供たちはテレビも無しで、ずっと知育玩具で遊んでいます。 それしか遊びがないから。 飽きたら、家事を手伝う遊びをしたり、親子で会話したり、本を読んだり。 だって、他に何にもないから。 いや、貧しいんじゃなくてわざとですが、お金持ちでくだらないおもちゃをいっぱい買ってあげてるほうが不利です。 幼児期にずっと知育玩具で遊ぶと、その影響や効果はかなり高いようです。 大人たちの思考力は強靭で、仕事が終わって帰宅してから、難しい思考系ゲームをしたり、読書したり勉強をしたりします。 子供の頃の暮らしと、あんまり変わってない感じです。 長時間、無理難題を考え抜く脳の強靭さは、社会に出てからその威力を発揮します。 頭脳系の仕事向きの人になるようです。 子供たちは幼児のうちに、考え抜く楽しさを覚えて、就学します。 大人も子供も、考えることは遊びのひとつです。
日本に帰国した時、場所も他人の迷惑も考えずにどこでも自由にのびのび元気に走り回る幼児たちを見かけると、「ああ、日本に帰ってきたな…。」と思います。
就学前の訓練がそれで、年齢で誰でも小学校に入学できるなら、深刻な学級崩壊があっても全く不思議じゃない。 (そういう子どもは、ドイツの小学校では入学拒否されて、幼稚園を留年するか、就学準備クラスか、特殊学級に入るため。) 日本では大学の授業の崩壊も深刻なようですが、異様な事態です。大学…?何学んで成長したの?((((;゚Д゚))))ガクブル。 まあそういう人は一部であって、社会に出てから淘汰されていくんでしょうけど……。 どういう子育てでも、全世界の国々共通の良し悪しはないけれど、将来、子供に頭脳系の仕事で活躍を期待しているご家庭では、幼児期に自然に知育玩具に興味をもってもらって集中して静かに過ごしてもらうことを、おすすめします。 小学校に上がってから、家族みんなが楽で穏やかで静かな夜ができあがるはずです。 (テレビ無しの暮らしが成功の秘訣です。テレビ無しの暮らしの話はこちら。)
[こうこく]
ドイツの幼稚園で子供たちが遊んでいた知育ゲームのうち、日本でも販売されているものを少しずつご紹介したいと思っています。(日本で売ってないものは、基本的にドイツ語など外国語の説明書しかないため、ご紹介は後回しにします。すみません。)
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超定番の人気ゲームで、これはうちにもあって、家族で食後とかによく遊んでいます。単純だけどなかなか難しくて、大人でも幼い子供と本気で戦えます(笑)。私も大好き。 こちらは日本語説明書付で、なんと今現在、Amazonで36%OFF!!
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こちらは日本製、ミリカンパニーリミテッドの商品ですが、ドイツの幼稚園ではパペットが自宅用に配られました(別メーカー品)。 パペットを使って、一人の時間に自分と会話ごっこするのも重要な遊びらしいです。一人で遊ぶ時間も大切ですよ。
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メモリー(神経衰弱)も、定番中の定番ゲームです。左上は29%OFF。真ん中は35%OFF。右上はベストセラー1位商品です。 対象年齢は3歳からなど。
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こちら左上と右上は、2歳半から使える、「初めてのメモリー」です。 「可愛らしいイラストが子供たちの集中力を高めます。子供たちの能力アップに役立つ要素がたくさん詰まっています。」とのこと。
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それと、ジグゾーパズル!ひとつで何回も遊べます。ちょっと難しいくらいがいいです。難しすぎるパズルは親子で一緒に遊んで(親が作っちゃうのではなく子供が見つけるのをさりげなくサポートして)、そのうち一人で遊んでもらえば、長期間遊べます。 一番左の、公文のジグゾーパズル(3歳~)は42%OFF!! 真ん中の公文パズル(1歳半~)43%OFF!! Amazonにはもう誰も勝てないよ、みたいな。 徐々に難易度を上げていきますが、うちはもう7歳なんで、一番右のような球状の3D立体パズルをやっています(上のと商品は違います。息子のは日本で売ってないようです。もっとピース数が多いものです。)最初は難しくても、私がサポートしたり、9歳の友達と一緒に組み立てたりしているうちに、「自分1人でもできる!」って、黙々と遊ぶようになったりします。 ちょっと難しそうでも、大人が遊んでいると食いつくはずです。 それと、読書はもちろんいいです。 ひとまず今回はここまで。続きはまたいつか。 ぜひ、家の中を走り回ることよりも、頭をフル回転させてあげてください。
1 コメント
通りすがりの者です
29/2/2016 15:49:21
お久しぶりの更新、とても楽しみにしておりました!嬉しいです。
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