息子はもう4才なので、通常、一度言えばすぐに行動することができます。 それは公共の場で、見知らぬ人から突然叱られて息子がびっくりしないように、 それなら母親である私が先に言って直させようと、特に心がけていたからかもしれません。 でもこの辺りの人達からすると、そういうことではなく、 そもそも、「何度も言う必要なんてないでしょう?」ということらしいです。 日本の漫画やドラマなどでも一般的に出てくるシーンで、 ママがついにブチ切れて 「もう!あんたたち、いいかげんにしなさい!」 と怒鳴ると、やっと子供達が急いで部屋を飛び出す、 みたいな状況を チロル州の家庭的に解釈すると、 「いいかげんにしなさい!」と言われるまで、 子供たちは命令に従わなくていい。 というルールです。 「脱ぎっぱなしの服、片付けて」 「もうゲームはおしまいにしなさい。」 「テレビ消しなさい。」,etc 叱らずに自主性を大事にするとやらのメソッドで 「これをやってくれると、ママはうれしいなー」 などとやんわりと始めて、いろいろ何度もずーっと語りかけても それがデパートの館内アナウンス程度にしか思わない子供には 「何回、言わせればわかるの!」が命令の起動ボタンです。 「子供はそう言われるまで、やらなくていいいのが、その家のルール。」 と、ここでは解釈されます。 子供はやる必要がないから、やらないだけ、と。 そんなルールは、 時間を大切にしているこの辺りの人達からすると Σ(°⊆°) 「え? それ、1回で済むようにしたらいいのに、なぜそんなルールにしたの?」 ということになります。 時間がもったいないでしょう?、と。 あー、やっと書けたー。 これを説明したいが為に、背景の文化として出来るだけわかりやすいように、彼らが時間を大切にしている話を先日書いたようなもんです。 当ブログ既出記事:2013/04/26 時間の使い方@チロル州。時間は物よりもお金よりも大切だってこと。 おかしなルールも、時間の無駄遣いらしいです。 実際、1回言えば済むようになると、時間と心の余裕を生んで、 結局それが次の余裕ある行動につながって、子供にも恩恵が循環するように思います。 でも ・゚・(*ノД`*)・゚・。 「そりゃあ、1回言って済めばいいでしょうよ! でも現実は、子供はちっとも私の言うことなんて聞かないのよ!」 などと、思う方もいらっしゃるはずです。 というのも、きっと私は絶対そっちになっていたはずだからです。(n‘∀‘)η゚ なぜなら、 「一度言えば、子供は親の言うことに従う」ってことを知らなかったから。 自分の甘々な子供時代を振り返って考えると、私も 「いいかげんにしなさい!」って怒られて動いたタイプでした。 うまくいくと、そのまま諦めてくれたり、 ←ヒドイ子供 「まったく、もう!」とかブツクサ言いながら 母親が全部片付けてくれたりしてたことをまだ覚えています。(ノω・、)ごめんよママン。 そういうのって、子供の頭に無意識でそれらが刷り込まれて、 大人になってから、自分も引き継ぐっぽいです。 自分と親がそうしてたから、自分が大人になってから子供にも 「いいかげんにしなさい!」って怒ったり、 「まったく、もう!」とか言いながら、片付けをしてあげるようです。 これが普通の子育てだろう、って。 私は普通じゃない世界へ急に来てしまったので、 強制的にそのスパイラルから抜けさせられましたが、考えてみれば不思議な習慣です。 で、どうしたら1度で動かせるようになるかというと、 たぶん、1回目から最終通告の気迫で、言うことです。 怒鳴るんじゃなく、気迫で。 こういうのは幼い頃からの積み重ねだと思うんで、 大きくなってから急にすると難しそうですが、1回目で警告、2回目でもう退場にしちゃうとか? ちなみに、怒鳴る必要もなければ、もちろん叩く必要もないです。 協力してくれない子供には、大人も協力してあげないだけです。 (うちの場合は、いつも寝る前に本を読んであげるのを、その日はしてあげない、とか。) もちろん、ここは日本じゃないし、周りは田舎の外国人ばかりだし、子供の個性や感受性はそれぞれだし、全員がうちと同じことをする必要は無いです。
子供の個性や社会環境や家族構成などに合わせて、一人一人、丁寧にカスタマイズすることが大切だと思います。 昔の私はこういうことを全く知らなかったし、子供の将来も考えると、「何回言えばわかるのスパイラル」を今のうちに変えておくほうがいいんじゃないかなーと思ったんで、海外にある1つのスタイルとして、ここに書き留めておくことにしました。 子供が協力してくれるとものすごく助かるんで、大人は時間の無駄遣いもせず、イライラもしないでゆっくりできる時間が増えて、子供もみんなお互い楽しいひとときになってる気がします。
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AuthorAlpenHausfrau Heidi ■免責事項 当サイトに掲載された記事情報及び意見や見解は、個人の感想レベルであり、その内容について何ら保証しません。情報の間違いなどに対して一切の責任を負いませんのでご了承下さい。 Archives
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