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ドイツのママたちが、こどもに教えていること。

28/7/2015

2 コメント

 
* 前記事からの続きです。
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この辺りで子供たちの訓練(?)によく使われている場所は、こども用の公園です。

ちなみに、「こども用」と言い切るのは、年齢制限の看板が立ってるためです。
12才以下まで、何時から何時までなどと、いろいろな決まり事が看板に書いてあります。

とはいえ付き添いの大人や兄弟たちも敷地内にいるから、その年齢以上でも気になりません。
ただし、「付き添いじゃない、何だかよくわからない怪しい大人」は、そこの公園で見かけた記憶はないです。

犬も入れません。
ちゃんと、その看板も立っています。
「なんで犬もダメなの?ヒモつけててもダメなの?」
などと聞いたら、


「犬はウンチやおしっこをするから、なんでも口にいれちゃうような幼児がいる公園には入れません。それと、犬をしつけしていても、動物だから、本能があります。小さい子供が走ってると、突然、本能で噛む可能性があります。危ないからダメです。」


そんなような説明を受けました。


ちなみに、「うちのワンちゃんは大人しい小型犬だから大丈夫です〜。私が抱っこして入りますから、大丈夫です〜。」みたいな人と犬も、たぶん、公園に入れません。(そんな人はこの辺りにいませんが。笑)

ドイツのルールは絶対で、独自のご都合主義な解釈は、天性自警団ともいうべき住民に駆逐されます。
だからいろんな意味で、安全です。
この辺りの公園の安全は、みんなが約束を守って作り出したものだと思います。

そういう場所で、子供は転んだり落ちたりして、「自分ができること・できないこと」を、体験で覚えているようです。私が日本でまた幼児から子育てするとしたら、公園ではなくても、どこかで安全を確保して体験させると思います。
(たぶん、ドイツのママたちにとってはごく当たり前のことで、訓練はとは思ってない感じです。念のため。)


地面には柔らかい木片のチップがたくさん撒いてあるため、転んでもまず大丈夫です。
軽いケガくらいで済むレベルまでは、ママたちは手を出さずにジッと見ています。

(だいたい3才頃から始まる印象。1、2才位まではつきっきりで手を貸してるイメージ。)
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ドイツって言ってるそばから、手頃な写真がなくてチロル州の公園の写真ですみません(爆)。
南ドイツもチロル州も、だいたいどこもこんな感じです。
親から「やっちゃダメ」と言われたことを、幼児が「僕、できるもん!」とやってみても、案の定、やっぱり落ちたりするわけで、痛くなって泣いたりして、理屈抜きで「やってはいけないこと」を覚えます。

「危ないからダメだ」と親がいう意味と、その知識の重さを、経験で覚えていっているように見えます。
そのうち、試す前からやらなくなります。
(注:幼児にベンチャースピリッツは必要ないです。崖から崖にジャンプされたりするのは困るんです。消極的な大人と混同しないでください。)

親の目の前で失敗するのは安全ですが、何でも親に止められて「僕できるのに!」という気持ちを抱えてる小さな子供は、親の目を盗んで挑戦することもあるようなので、そっちのほうが危険です。

それと、危ない危ないと何でもやめさせていると、子供は危険のレベルの違いがわからなくて、本当に危険なことも軽んじる可能性があるようです。だから少し危なそうなことでも軽いケガ程度で済む範囲なら(大丈夫なケガの範囲までなら)止めずにそのまま見守るようです。

四六時中、鳴りっぱなしの警報機は、軽んじて油断してしまうから役目を果たさず、危険です。
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ところで。
昔から私が一番よく頂くご意見で、「ダメと言われて育った子供は、萎縮するようになる!かわいそう!」って類いの考え方、すみまませんが、ドイツのおばさんたちには全く通用しません。

ドイツで日常茶飯事な「ダメ (Nein) 」って言葉で萎縮するなら、ドイツはさぞかし萎縮した人ばかりで、意見も出にくい気弱な人ばかりの国になってるでしょうね…ドイツ国民ってかわいそうですよね……って、どこがじゃ!逆に打たれ強いわ! と、心の中でノリツッコミして、貴重なご意見のひとつひとつをありがたく私の中で消化させて頂いています。
南ドイツの多くの子供たちを見ている限りでは、逆に、否定形にすっかり免疫ができて耐性があるような、不屈の明るさを感じます。

叱る回数も日本と違うからかな?大人は何度も同じことを叱らないで済むから、子供は楽しいことのほうがいっぱいです。叱るのも叱られるのもお互い嫌だから、さっさと一回で終わらせて、大人も子供も明るく暮らしています。

南ドイツのママやパパは、叱り方がとても上手で、感心してしまいます。
横で見ている私のほうが謝りたくなるほど、ドカーン!!と叱りますが、ねちねちしてなくて、爽やかです。
叱り方もそのうちレポート記事を書かなくては、と思っています。

で、話は戻りますが、
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1、2歳程度まではママがつきっきりに完全サポートをして、3、4歳くらいから子供が自力で友達をつくって遊んでいる姿を、少し離れたところから全く目を離さずに、安全確認をしています。

子供は友達と一緒だと気が大きくなるのか、「やっちゃダメ」と言われていることも、突然やったりします。
少し大きくなったからといって、絶対に目を離してはいけません。
一緒にいる友達がやること、友達が持っているもの、などの影響で、いつもの動きとは変わったりします。


訓練系の公園では、だいたい子供が6歳くらいまでは、ママたちは全く目を離さないみたいです。
ママ友同士で一緒にいても、目は完全に子供達をずっと見ていて、ママ同士は顔も見ずに話しています。

何かありそうな気配になると、すぐにママは大声で注意するか、すっ飛んで行きます。
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そんなわけで、幼児がいる多くの公園では、ママが遊具を囲んでジッと見ていたりします。
上空から見た感じのイメージ図はこれ。なんとなくお互い均等に離れている感じ。

見えない反対側にうちの息子が急に回ったりした時、高いところから飛び降りようとするとか何か悪い事をしようとすると、他のママが注意してくれます。

逆に、私の番(?)が回ってきたりもするわけで、公園では常に緊張しておりました。
ほぼバレーボールの気持ち。

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そのうち子供は「自分にできること・できないこと」の判断が上手になっていきます。

今までの訓練の経験を親子で共有しているため、遊具や公園を見れば、子供がすでに知っている「危険なこと」は手を出さないだろう、と親も精度の高い予測ができて、大丈夫だと判断できた場所では、少しずつ目を離せるようになっていきます。

幼児だった子供もあっという間に学校へ通い、親が見ていない時間がどんどん増えていきますが、そうして少しずつ、頼もしく手を離れていってしまうのだなと、実感しています。

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軽いケガをするかもしれない危険回避の訓練をマンツーマンでできるのは、
ほぼ、両親にしかできないこと、人任せにはできないことです。

両親以外が「危険を回避する判断」を幼児へ本能的に教えるには、
専門家と契約書を交わして、マンツーマンで教えるしかないかもしれません。

大人数の幼児の集団を、先生数人で見ているだけなら
ケガしないように見ているだけで精一杯なはずで、
危険回避の訓練ができるとは考えられません。

息子が通った幼稚園は、先生一人に対して、園児3〜5人だったかと記憶してますが、
それでも危険回避の訓練はしてませんでした。


で、この訓練が日頃できないとなると、
忙しくて毎日を乗り切るだけでも大変なのに、
目を離せない期間が他の人よりも長くなるだろうなと思っています。

そして。
幼児の頃から、他の人に面倒をみてもらっている時間が長いと、
子供がどんなことを知っているか、親子のでの共有情報が少なくて、
「わかってるはず」ということが、大きくなるにつれて増えていくはずです。

暗黙の了解って、「まさか」という怖いこともありえます。
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こちらの公園のまわりには、カフェがあるところが多いです。
もしくは、レストランやカフェに、お店自前の公園スペースがあります。そういうレストラン系の公園では、つきっきりで訓練する親子はいません。カフェを飲みながら子供達を眺めて、のんびりとおしゃべりをしています。
別の公園で教え続けた成果なんだと思います。

教えられた子供達は、早い段階から少しずつ親の目を離れる時間が増えて、大人も子供も自由になっていきます。
大人も子供もWin-Win。のんびり暮らしています。

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[ご注意ください]
遠い国の、外国人ママたちがしていることを、真似する必要はありません。
もし、この記事を参考に試される方は、子供に軽いケガ以上をさせないように、全神経集中して、全力で守ってください。日本人は顔を見て話す礼儀があり、無意識につい顔を見てしまう習慣があるため、おしゃべりはしないように、ママ友とは絶対離れてください。幼児は危ないので、なでしこJAPANの決勝戦のゴールキーパーくらいの集中力で、子供を守ってください。


文化が違うことを取り入れても、環境も違います。

周りは知らないと、予想外のトラブルにつながるかもしれません。
何かトラブルがあっても、私は全く責任をとれません。ご注意ください。

[追記/2015.08.13 ]
共働きについてなど、文章に不適格な表現があったため、一部文章を書き換えました。
両親ができなくても、専門家を雇ってマンツーマンで教えるなどすれば危険回避の訓練自体は可能だと思います。また「かすり傷」を「軽いケガ」と表現を変えました。そちらのほうが実情に近いと思い直しました。
未熟な文章で大変失礼いたしました。
主婦が楽しみで書いている趣味サイトですので、どうぞご容赦ください。


[テロップ]
*意見が違う人に、私は意見を押し付けません。世界は広く、正解は異なります。
*あなたと子育て方法が違っても、私はあなたを非難していません。
*私が狭い範囲で見聞きしたことは、地域限定かもしれません。
*言わなくていいことを、アホな私は「王様の耳はロバの耳〜」と叫んでいる自覚ありです。
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[こうこく]
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涼しさ優先のお洋服も、かしこまった場所では上にサッと上品なエプロンを。品質の良いレースや丁寧な縫製が、いいところのお嬢さんぽくておすすめです。
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こちらはドイツスーパーマーケットのエコバッグ。Amazonでの販売が始まってまーす。

[あとがき]
今回も傍若無人な独り言をご清聴頂きありがとうございました。
前回記事から、長すぎて、書いてる私でもちょっと途中でめげそうになりました。(笑)
丁寧に書こうとすると、どうしても長くなりがちな私です。
書きたいこと、いっぱいあるのに!
そろそろキッチンのことも話をすすめようかなと思ってます。予定は未定ですが、なるべく。

ではまたね。



2 コメント
なーたー
29/7/2015 04:04:57

いつも、ブログ楽しみにしてます!
異国の文化、教育が知ることができて実践できることは参考にさせていただいてます!
いつも読むだけなんですが日本の保育園というかうちの息子が通っている保育園は”かすり傷”程度の怪我ですむなら何でも挑戦させてくれます。小規模保育園だからでしょうか?共働き家庭で括られたら悲しいですT_T
ごめんなさい。反論とかじゃないんです。こんな場合もあるってことでー!

返信
たまご
3/8/2015 23:56:54

今学校で学んでいる心理学と照らし合わせて考えるととても面白かったです。

外的要因ではなく内的要因に原因帰属すると人は努力する傾向があるとテストで出ました。

つまり自己選択して、失敗して考える時間が人間には必要なのかなと。

ハイジさんのブログは異国での生活でハイジさんが感じた事を素直に書いてあって、私にとっては貴重な楽しみであります。

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    Author

    AlpenHausfrau Heidi
    アルプスの主婦ハイジ

    ドイツかオーストリアあたりをウロウロしている主婦。絵を描くこと、文章を書くことが好き。一児の母。


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